「右の口端がただれていて、ここ2ヶ月で腫れ始めた」という主訴で来院されました。

■年齢:16歳

■犬種:トイ・プードル

■性別:オス

病理組織学的診断により、悪性腫瘍性病変である【扁平上皮がん】が認められました。

扁平上皮がんとは

上皮細胞の一種である扁平上皮細胞が癌化したものです。

特に口腔腫瘍で比較的よくみられ、表面に傷があると傷口から細菌が繁殖し、それを犬が気にして舐めてしまい、周辺の粘膜がただれたり膿がたまってしまうことがあります。

また他にも鼻平面、爪下(指)で見られることがあります。

術前の写真

外科手術により、腫瘍を取り除きました。

術後の写真

術後経過は体調も良く、半年後も元気に過ごしていました。

扁平上皮がんは、傷や皮膚病と間違われることがあります。

「口がただれている」「イボのようなものができていて、大きくなってきている」など、少しでも異変を感じましたら一度診察にいらしてください。